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一般社団法人日本Cell Death学会 理事長挨拶

 東邦大学の中野裕康先生の後任として、2023年7月より日本Cell Death学会の理事長を拝命致しました東京薬科大学生命科学部の田中正人です。もとより非力ではありますが、学会発展のために努力していく所存です。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 アポトーシスの分子機構とその意義の解明から始まった細胞死研究は、近年、多様な細胞死様式の発見が相次ぎ、再び活性化しています。一方で、細胞死研究の成熟に伴い、様々な生命現象における細胞死の重要性に関する認識と、その解析手法が多くの研究者によって共有されたことから、今ではあらゆる研究分野において、細胞死の解析が必須となっています。細胞死は生命科学の研究者の共通言語になったといえるでしょう。最近の本学会の学術集会でも、さまざまな研究分野と細胞死の関連がテーマとなっており、細胞死研究と他の研究分野の融合が、盛んに行われています。
 
 このような状況を踏まえて、本学会も、細胞死の本質に迫る基礎研究を大事にしながら、老化、酸化ストレス、あるいは種々の疾患研究と細胞死研究の融合を重視し、これらの要素が相互に影響しながら共存する複雑な生命の仕組みを解明していくことを目指していきたいと考えております。
 
 最後に、皆様のご協力とお知恵を頼りに、今後も本学会が更なる発展を遂げ、独自の高い知見を社会に発信できるよう努力してまいる所存です。何かご意見やご提案がございましたら、どうぞお気軽にお知らせ下さい。会員の皆様とともに、更なる細胞死研究の発展に向けて歩んでいけることを心より楽しみにしております。

                               2023年11月15日

                         東京薬科大学 生命科学部
                                田中 正人







田中 正人


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