No8. やっぱりScienceは面白い!
仁科博史 東京科学大学総合研究院
進路選択
小学生ぐらいから漠然と科学者になりたいと思っていました。弁が立つ方でなかったので、文系ではなく、知識が少なくても原理を理解していれば解決できる数学や物理系の分野に進もうと考えていました。しかし、大学入学後すぐにその夢破れました。数式を単語のように扱い、飛ぶような速度で議論する複数の同期に出会いました。自分がこの世界で生きていくのは難しいと判断しました。また同じ頃、恩師の一人になる岡田吉美教授の分子生物学の講義を聞き、生物学が博物学のみでなく、「情報」を取り入れた新たな学問へと進展していることを知りました。岡田先生を慕って東京大学理学部生物化学科に進学し、分子生物学を専攻しました。その後、大学院博士修了、東京工業大学生命理工学部に就職、カナダのオンタリオがん研究所に留学、東京大学薬学部助教授を経て、東京医科歯科大学難治疾患研究所に教授としてラボを持ちました。ちなみに私の進路に影響を与えた友人の一人は、スキークラブの同期で、現在、東京大学カブリ研究機構の教授にして、数学者のトップである国際数学連盟総裁の中島啓君です。進路選択のスクリーニングにおいて、私は最高に厳しい条件を課してしまったようです。
学生時代の研究
学部4年次の課題は、タバコモザイクウイルスがコードする、機能未知であった30kDaタンパク質の生化学的特性の解明でした。組換えDNA技術を駆使して大腸菌内に30kDaタンパク質を発現後、精製し、生化学的特性を検討するという研究です。当時はまだPCR技術が無かったので、利用可能な制限酵素部位をあれこれ考え、DNAの切り貼り作業をしました。その結果、30kDaタンパク質は大腸菌内で期待通り発現誘導されましたが、タンパク質凝集体を形成し不溶化画分となり、生化学的解析には至りませんでした。その後、本研究領域の研究者らよって、30kDaタンパク質は、タバコモザイクウイルスが宿主の細胞間移行を促進する役割を担うことが示されました。今思えば、凝集体形成は30kDタンパク質の生化学的特性であったのかもしれません。
修士1年次になると、岡田先生から「卒業生の伊庭君が、ロックフェラー大学の花房(秀三郎)さんの研究室から帰国する。彼の下でがん遺伝子の研究をしてみないか」と勧められました。それが現在の研究の原点です。岡田先生と花房先生は大阪大学の赤堀四郎研究室ご出身です。花房先生はラウス肉腫ウイルス(RSV)が有するv-src遺伝子の由来が正常細胞に存在するc-src遺伝子由来であることを証明(recovered virus実験)された世界的研究者です。ラスカー賞を受賞されましたが、残念ながらノーベル賞は逃されました。花房研で伊庭英夫先生(後に東京大学医科学研究所教授)はc-src遺伝子自身には発がん能はなく変異することでがん遺伝子になることを証明されました。世界で活躍され帰国された伊庭先生の目標は高く、修士1年生の私は先生の目指す研究を満足にこなせない日々でした。伊庭先生から与えられた課題は、当時発見されたばかりのがん原遺伝子c-fos遺伝子の機能解析でした。細胞に血清などストレス刺激を与えるとc-fosのmRNAは数分以内に発現誘導され、その後、直ちに発現停止します。まるでスイッチのon/offのような発現パターンであり、「細胞内情報伝達の分子スイッチである」と感じました。先生から与えられたアイデアは「マイクロインジェクション法で、mRNA相補鎖であるアンチセンスRNAを細胞内に導入し、mRNAからのタンパク質発現を阻害する」というものでした。In vitroで鋳型DNAとSP6 RNA polymeraseを用いてアンチセンスRNAを転写後、DNaseで鋳型DNAを分解し、残存するアンチセンスRNAを調製しました。アンチセンスRNAが阻害能を発揮するか否かを検討するために、v-fosで癌化した細胞に、マイクロインジェク法で、v-fos mRNAのアンチセンスRNAを注入し、形質転換した細胞が元に戻るか否かを検討しました。残念ながら、再現性を持って戻るとは結論できませんでした。ご承知のようにその後、mRNAの機能を抑制する分子として、siRNAやshRNAが発見されました。末端利用者の私にとっては、時代が早すぎました。
博士課程に進学した時には、実験ノートはかなりの分量になっていましたが、発表できる魅力的な実験結果はありませんでした。そこで“困った時の抗体作成”と先輩から知恵をつけられ、c-Fosに対する特異抗体の作成に着手しました。今では遺伝子組換え技術を用いてタグ付きタンパク質を細胞やマウスにノックインすれば、必ずしも特定タンパク質に対する抗体は必要ありません。しかし、当時はそれぞれのタンパク質に対する特異抗体の作成が必須でした。ペプチドを合成し、ウサギに免疫して、ポリクローナル抗体を作成しました。作成された抗体を用いて、ウエスターンブロット解析を行うと、c-fos遺伝子産物であるc-Fosタンパク質に加えて、複数のバンドが検出されました。我々はこれをFos関連抗原と呼び、この分子のクローニングを目指しました。紆余屈折はありましたが、無事にクローニングに成功しました。驚いたことに、世の中には類似の研究をしている研究者がいるもので、fos-related antigen 1 (Fra-1)が先に報告されました。幸い、我々が見出した遺伝子ではありませんでした。我々はFra-2と命名し、報告しました1)。Fra-2はその後、複数の研究者によって研究され、30年間の研究成果が海外の研究者によって総説としてまとめられました2)。自分が発見した分子が一人歩きしていることは研究者冥利です。
東京工業大学助手時代の研究
ご縁あって、東京工業大学生命理工学部の助手として採用して頂きました。教授は、百日咳毒素を用いて三量体Gタンパク質を発見された堅田利明先生でした。先生からは細胞内情報伝達に関する多くの知識や技術を教えて頂きました。百日咳毒素は、NAD(ADPリボースとニコチンアミドから成る)を基質としてADPリボース部分をGi/oタンパク質に転移修飾するモノADPリボシル化酵素です。モノADPリボシル化されたGi/oタンパク質は機能を失います。複数の細菌毒素はモノADPリボシル化酵素です。例えば、コレラ毒素はGsタンパク質をモノADPリボシル化し、Gsを活性化状態に変換します。ジフテリア毒素はタンパク翻訳に必要なEF2(elongation factor 2)をモノADPリボシル化し、タンパク質合成を阻害し、細胞死を誘導します。我々は、「v-oncogene遺伝子に対応する内在性のc-oncogene遺伝子が存在するように、百日毒素やコレラ毒素に対応する内在性の酵素があるのではないか」と仮説を立てました。しかし、内在性の百日毒素やコレラ毒素を見つけることはできませんでした。読者の皆さんがご存知のADPリボシル化酵素は、おそらくポリADPリボシル化酵素(poly(ADP-ribose)polymerase:PARP)です。この他に当時、NADからサイクリックADPリボース(cADPリボース)が産生され、細胞内のCa濃度を制御するという報告がなされました。堅田研でも追試しましたが、結論としては、アメフラシにはサイクリックADPリボシル化酵素もサイクリックADPリボースも存在しているが、哺乳動物細胞では酵素もcADPリボースも存在しないという結論に至りました。代わりに我々は、NADをADPリボースとニコチンアミドに分解するNADaseの実態として、表面抗原であるCD38分子を同定しました3)。一連の経験から、仮説の多くは外れること、歴史に残る研究成果は再現性があること、足元には多数の無念の結果が転がっていることを痛感しました。
トロント留学時代の研究
研究には、医学系研究者らが行う疾患から分子へと掘り下げるTop down式の研究と、分子生物学者らが行う分子から現象へと向かうBottom up型の研究があります。研究が進んだ領域では、後者のアプローチになる場合が多くなり、分子から生化学、そして細胞応答への展開となります。遺伝子欠損マウス作出技術の登場によって、さらに分子から個体レベルの表現型までの解析が可能となりました。私も本技術を用いた生命科学研究をしたいと思いました。また、細胞間ネットワークを考える免疫学にも興味がありました。当時、カナダオンタリオがん研究所のT細胞研究者であるTak W Mak博士の研究グループは、KOマウスを作出技術を用いて、次々と興味深い研究成果を出されていました。私は岩本愛吉先生(Tak研留学経験者、後に東京大学医科学研究所教授)のご紹介でTak研に留学することができました。トロントに到着して1ヶ月後、Takから「今度、PIとして独立するJosef M Penningerと一緒に仕事をしてくれないか」と勧められました。ちょうど岡田研&伊庭研の大学院生となったように、今度はTak研&Josef研第1号ポスドクになりました。大ボスのTakは世界中を飛び回っており月1回見かける程度でしたが、Josefとは毎日議論できました。研究課題は与えられず、自分で考えろと2ヶ月ぐらいはぶらぶらしていました。T細胞表面抗原はほぼすべてKOしたので、もう潰す分子はないと言われ、あれこれ考えた末に、これまで学んできた細胞内のシグナル分子をKOすることにしました。この当時、FosとJunがヘテロダイマーを形成し、転写複合体AP1を形成すること、c-Junをリン酸化するキナーゼとしてストレス応答性MAPキナーゼ(MAPK)であるJNKが同定され、さらに上流のキナーゼMAPKKとしてMKK4(別名SEK1)やMKK7が同定された頃です。MAPKファミリーのうちErkは細胞増殖など細胞生存誘導シグナル、JNKは細胞死誘導シグナルと考えられていました。JNKはJNK1,2,3の3種類あるので、その上流の2種しかないMKK4とMKK7分子に着目しました。詳細は省きますが、MKK4もMKK7もKOすると、両者とも造血の場である胎仔肝臓の形成不全となり、胎生致死となりました4) 5)。私は胎生致死を面白いと感じましたが、JosefとTakは免疫系の表現型でなかったので興味を示しませんでした。「日本に持って帰っていいよ」と言われました。この結果が、私のライフワーク「肝臓の発生・再生・恒常性維持」のきっかけとなりました。重要な決断だったので、それらしい理由を言いたいのですが、行き当たりばったり、偶然に決まったのが真相です。運命だったと受け止めています。とにかく留学は楽しい良い経験でした。日本で生まれ育った人間が、海外留学で少ない努力で得られるものは3つあります。言語、文化、友人です。その後の研究人生で大いに役立っています。
東京大学薬学部時代の研究
堅田先生に「ポストが空いたので帰って来ないか」とお誘いを受けました。強いご縁を感じ、東大薬学部に帰国しました。多数の優秀な学生と仕事することができ、良い環境に帰国できて良かったと思いました。海外のグループから、JNKシグナルは細胞死誘導シグナルであることを示す驚く報告がなされました6)。我々はこれを検証するために、MKK4とMKK7をダブルで欠損した(MKK4 & MKK7 DKO)細胞を樹立しました。本DKO細胞はJNK活性がほぼゼロとなりました。しかしながら、複数のストレスを加えても、MKK4 & MKK7 DKO細胞はストレス抵抗性を示すことなく、野生型細胞と同様に細胞死が誘導されました7)。すなわち、JNKは細胞死誘導に必須ではないことが示されました。我々の実験は単純であり、結果は明確であったにもかかわらず、論文はなかなか受理されませんでした。大物の結果を修正する論文を通すことが困難であることを経験しました。
免疫学を発展させたCD抗体の有効性を経験したので、マウス胎仔肝を特異的に認識する抗体をスクリーニングしました。その結果、胎仔肝幹細胞(肝芽細胞)を特異的に認識する抗Liv2抗体を得ることができました8)。本抗体を用いて胎仔肝の発生を研究しました。その結果、MKK4とMKK7 KOは、肝芽細胞は発生するものの、その後の細胞増殖が不全となることを明らかにしました。
KOマウスの作出は分子決めうち実験であり、逆遺伝学と呼ばれます。一方、遺伝子変異を導入し、表現型でスクリーニングする方法は遺伝学と呼ばれ、遺伝子変異を同定するまで原因はわかりません。肝臓形成に関与する遺伝子を先入観無し(non-biased)で、スクリーングしたいと考えていました。そんな時、学生時代からの友人である清木-古谷 誠先生(後に山口大学医学部教授)がメダカを用いた大規模スクリーニングを行うことを知り(近藤寿人元大阪大学教授が代表のERATOプロジェクト)、肝臓変異体チームとして参加させて頂きました9)。古谷先生は、ゼブラ変異体の大規模スクリーニングを実施したChristiane Nüsslein-Volhard博士 (1995年ノーベル生理学・医学賞)の下で、研鑽を積んだ方です。東大薬学部の博士大学院生延べ9人に、半年から1年間、京都鴨川ほとりの実験棟に派遣し、スクリーニングを行なってもらいました。近藤先生や古谷先生からは本プロジェクトが完成した一因に彼らの貢献を挙げて頂きました。複数の肝形成変異体の単離に成功しました。このうち、これまでに観察されたことのない新規変異体としてhirame変異体が単離されました10)。興味深いことに、hirame変異体胚は受精後1日では野生型胚と区別できませんが、3日目には重力に耐えられず扁平になりました。それ故、平べったい魚であるhirameと命名しました。原因遺伝子は転写共役因子YAPでした。この頃、海外の研究グループによって、器官サイズ制御やがん発症の視点から、Hippoシグナル伝達系が発見され、その標的分子としてYAPが同定されました。現在、Hipppo-YAPシグナル伝達系は様々なヒトがん発症など多様生命現象に関与することが報告されています。堅田研という大きなラボ環境で8年間お世話になりました。お陰で大規模プロジェクトに参加する貴重な経験をさせて頂きました。
東京医科歯科大学難治疾患研究所時代の研究
その後、古谷先生はメダカ変異体の解析、私はマウス肝臓におけるYAPの機能解析を深めることになりました。その結果、YAPは細胞増殖のみならず、刺激下で細胞排除を誘導することを見出しました11)。この現象の発見を機会に肝臓の品質管理・恒常性維持機構の研究を展開しました。一方、MKK7-JNKは神経形成や育児行動制御などの神経系にも深く関与することを見出しました 12) 13)。
30年近いMKK4やMKK7分子のKOマウスの解析から、これら分子は生命にとって必須であることは理解していましたが、これらが臨床応用の標的になるとは想像できませんでした。しかし、ドイツのZender博士らの研究は私の想像を超える新たなコンセプトと臨床応用の可能性を示しました。2013年、彼らは、MKK4発現抑制(shRNA)は肝細胞の増殖を亢進させ、肝再生を促進することを示しました14)。MKK4抑制がASK1-MKK7-JNK1-ATF2, ELK1経路を活性化し、肝再生を促進することが示唆されました。2024年、同グループはMKK4阻害剤の開発と臨床応用を含む発展的な報告を行いました15)。MKK4 阻害が肝臓の腫瘍形成のリスクを増大させることなく肝再生を促進すること、臨床承認されているBRAFV600E阻害剤ベムラフェニブがMKK4 阻害能を有すること、ベムラフェニブを最適化しMKK4に対する高い選択性とキナーゼ活性阻害効果を持つ候補化合物「HRX215」を開発したこと、HRX215が部分肝切除のマウスの肝細胞の増殖率が増加することが示されました。また、ヒトへの応用に向けて、豚の肝切除モデルを用いてHRX215の肝再生促進能力が調べた結果、豚の部分肝切除モデルにおいてもHRX215による肝再生促進が示されました。これらの結果を受けて同グループは、HRX215を用いた臨床試験を開始しました。2022年時点、48名の健康な男性ボランティアを対象とした第I相試験が終了し、HRX215の安全性が確認されました。JNK活性化因子MKK4分子の阻害による肝再生の促進メカニズムが、もう一つのJNK活性化因子MKK7分子のgain-of-functionを誘導することは驚きです16)。
終わりに
私は日本Cell Death学会の古株の1人になりました。しかしながら、上述したように私は能動的な細胞死誘導機構を正面から研究した実績はありません。細胞生存の破壊による受動的な細胞死を経験してきただけです。細胞死誘導シグナルと考えられてきたJNKシグナルをMKK4とMKK7の視点から研究してきただけです。そんな私を岡崎基生研の細胞死研究会時代から日本Cell Death学会に至るまで、多くの先生方が仲間として温かく迎えてくださいました。レベルの高い先生方との交流は刺激的で成長できます。ありがたいことです。
2024年10月1日に旧東京医科歯科大学と旧東京工業大学が統合し、東京科学大学(Science Tokyo)になりました。定年までの残り少ない時間を用いて、博士学生の学位取得と論文化を行います。大きな花火を打ち上げて終わりたいと思います。最後に若手会員の皆さんに申し上げたいことは、「少年老い易く学なり難し」、そして「やっぱりScienceは面白い!」であります。
参考⽂献
- Nishina, H., Sato, H., Suzuki, T., Sato, M. & Iba, H. Isolation and characterization of fra-2, an additional member of the fos gene family. Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 87, 3619–3623 (1990).
- Rampioni Vinciguerra, G. L. et al. Role of Fra-2 in cancer. Cell Death Differ. 31, 136–149 (2024).
- Kontani, K., et al. NAD glycohydrolase specifically induced by retinoic acid in human leukemic HL-60 cells. Identification of the NAD glycohydrolase as leukocyte cell surface antigen CD38. J. Biol. Chem. 268, 16895–16898 (1993).
- Nishina, H. et al. Defective liver formation and liver cell apoptosis in mice lacking the stress signaling kinase SEK1/MKK4. Development 126, 505–516 (1999).
- Wada, T. et al. MKK7 couples stress signalling to G2/M cell-cycle progression and cellular senescence. Nat. Cell Biol. 6, 215–226 (2004).
- Tournier, C. et al. Requirement of JNK for stress-induced activation of the cytochrome c-mediated death pathway. Science 288, 870–874 (2000).
- Nishitai, G. et al. Stress induces mitochondria-mediated apoptosis independent of SAPK/JNK activation in embryonic stem cells. J. Biol. Chem. 279, 1621–1626 (2004).
- Watanabe, T. et al. SEK1/MKK4-mediated SAPK/JNK signaling participates in embryonic hepatoblast proliferation via a pathway different from NF-kappaB-induced anti-apoptosis. Dev. Biol. 250, 332–347 (2002).
- Special Issue MEDAKA Mech. Dev 121 (2004)
- Porazinski, S. et al. YAP is essential for tissue tension to ensure vertebrate 3D body shape. Nature 521, 217–221 (2015).
- Miyamura, N et al. YAP determines the cell fate of injured mouse hepatocytes in vivo. Nature Communications 8, 16017 (2017).
- Yamasaki, T. et al. Stress-activated protein kinase MKK7 regulates axon elongation in the developing cerebral cortex. J. Neurosci. 31, 16872–16883 (2011).
- Shin, T. et al. MKK7 deficiency in mature neurons impairs parental behavior in mice. Genes Cells 26, 5–17 (2021).
- Wuestefeld, T. et al. A Direct in vivo RNAi screen identifies MKK4 as a key regulator of liver regeneration. Cell 153, 389–401 (2013).
- Zwirner, S. et al. First-in-class MKK4 inhibitors enhance liver regeneration and prevent liver failure. Cell 187, 1666-1684.e26 (2024).
- 小藤智史、仁科博史 ストレス応答シグナルによる肝再生制御 医学のあゆみ 2025年5月17日発行予定

著者プロフィール
1985 年 東京大学理学部生物化学科卒業
1989 年 日本学術振興会特別研究員
1990 年 東京大学大学院理学研究科生物化学専攻博士課程修了(理学博士)
1990 年 東京工業大学生命理工学部生命理学科 助手
1995年 カナダ国トロント大学/オンタリオ癌研究所 博士研究員
1997年 東京大学薬学部 助手
1998年 東京大学薬学部 助教授
2005年 東京医科歯科大学難治疾患研究所 教授
2020 年 東京医科歯科大学難治疾患研究所 所長・教授
2024年 東京科学大学(Science Tokyo)総合研究院 院長・教授
ホームページ(研究室): https://www.tmd.ac.jp/mri/dbio/index.html
(総合研究院): https://www.isct.ac.jp/ja/001/about/organizations/institute-of-integrated-research